検査科

当院検査科は臨床検査技師6名(病院職員4名、委託職員2名)体制で以下の検査を行っています。

【検体検査】
当日結果
・尿検査・血液検査・前立腺腫瘍マーカー(院内)
後日結果
・尿の細菌培養検査・細胞診検査、手術病理検査、結石分析

【生理機能検査】
・泌尿器超音波検査
・尿流量測定検査
・残尿検査(超音波)
・心電図、肺活量検査、心臓超音波検査(入院・手術前検査)

尿検査

尿検査は泌尿器系の疾患を診る上で、欠かせない検査です。
尿中の血液・糖・蛋白が出ていないか、細菌や異常細胞の有無をみます。
当院では基本的に受診時に毎回尿検査を行っています。
検査に必要な尿量は50cc程度です。
受付の際は排尿をせずにお待ちください。

残尿測定検査

血液検査

腎機能や肝機能、貧血などの一般的な血液検査を行っています。
いずれも採血後、30分~40分ほどで結果がでます。

前立腺腫瘍マーカー(PSA)

前立腺がんの腫瘍マーカーであるPSA検査を院内で行っています。
PSA検査は大変優れた腫瘍マーカーで前立腺がんを早期に、高率に見つけることが出来ます。
ただ、その感度のよさから前立腺肥大症や前立腺炎などによっても高くなります。
前立腺がんのチェックとして、また、検診などで「PSAが高い」といわれた時の精密検査として、泌尿器科専門病院での検査をおすすめしています。
少量の血液(2cc位)で検査が出来、30分ほどで結果が出ます。
前立腺がん検診については「治療について」「前立腺がん検診」をご参照ください。

尿検査

泌尿器超音波検査

エコー検査とも言います。
お腹にゼリーを塗って超音波を当てて前立腺や腎臓、膀胱を状態を検査します。
この検査で前立腺肥大、腎・尿管結石、腎腫瘍、膀胱腫瘍の有無などを診断します。
検査時間は15分位で食事の制限はありませんが膀胱や前立腺は尿が溜まった状態の方がよく見えるため、検査は排尿前に行います。
検査時は少しお腹を押しますので、尿意の強い場合はスタッフに申し出て下さい。
また、精巣が痛い・腫れている・しこりが出来たなどの時にもこの検査を行います。その際は原則として男性医師が行っています。

    検査

    前立腺・膀胱の超音波検査は尿が溜まった状態で行います。

尿流量測定検査(フローメトリ)

「尿の出が悪い」「勢いがなくなった」「時間がかかる」「すっきりしない」「回数が多い」など排尿に関する悩みは意外と多くの方が抱えています。 この検査では排尿時の尿量、尿の勢いや排尿にかかる時間が分かります。
後述する「残尿検査」と組み合わせることで、排尿の状態を総合的に判断することが出来ます。 排尿はとてもデリケートなので、「検査だから」「近くに人がいる」と意識するだけで、普段のようには出来ないことも多い検査です。 当院では、より普段の状態で検査をしていただきたく、新しい器械を導入しました。 見た目は普通のトイレと変わりありません。

①専用の個室トイレで排尿
②排尿後に「検査終了」のボタンを押す
③検査結果の用紙が出力

事前準備として、普段トイレに行くくらいの尿意がある状態で検査をしますので、検査前に水分の摂取と排尿の我慢をお願いします。
※午前中に検査がある場合は起床時に排尿し、来院時間に合わせて水分を多めに取って調整して下さい。

  • 尿流量測定検査01
  • 尿流量測定検査02

※上の波形の山の高さが尿の勢いを表しています。左に比べて、右側は勢いが弱いのが分かります。

※上の波形の山の高さが尿の勢いを表しています。
上に比べて、下は勢いが弱いのが分かります。


    尿流量測定検査01

残尿測定検査

残尿とは「排尿を終えた時に膀胱内に残った尿」のことです。
トイレに行ったのに、残っている気がする・・・というようなことはありませんか? この検査では、実際に膀胱の中に残っていないか、またはどのくらい残っているのかを調べることが出来ます。
排尿後に超音波で膀胱を見て、尿が膀胱内に残っていないかをみます。

検査時間は3分程度となります。

残尿測定検査

心電図検査

心臓が収縮する際に発生する電気を記録するものです。
心電図によって心臓に関する多くの情報を得ることができ、不整脈・心肥大・心筋梗塞などについて知ることができます。 手首と足首、胸に合計10個の電極を装着し、5分程度検査を行います。 手術をする方に検査を行います。

残尿測定検査

肺機能検査

肺活量などをみます。喘息などが分かります。 筒を口にくわえ、掛け声に合わせて大きく息を吸ったり吐いたりします。 鼻もつまんでしまうので、少し苦しい検査です。 現在は新型コロナウイルスのため、検査を中止しています。 手術をする方に検査を行います。

心臓超音波検査

超音波で心臓の動きや大きさ、弁の働きを検査します。安全に手術を受けていただくため、全身麻酔での手術をされる方全員に検査を行います。 検査時間は30分程度で、胸にゼリーを縫って検査を行います。